福祉用具レンタル業 福祉用具レンタル×住宅改修で利用者数1,000名突破レポート ~後編~

社員たった2名 営業のやりかたも知らなかったワタシの会社があっという間に利用者1000名を超えた話

住宅改修×福祉用具 で「ケアマネ営業も」「人材採用・育成も」すべてがうまく回りだす
ウソのようなホントの話

福祉用具レンタル会社で事業規模の一つの大台である利用者数1,000名
そのラインを突破し、勢いに乗る株式会社フローラ 代表取締役 鬼束有希 氏にお話をお伺いいたしました。

「住宅改修×福祉用具 専門店」を掲げてからというものケアマネ営業も人材採用・教育もぜんぶが上手く回りだす!

いざ取り組みが始まって、最初に手を付けたのが会社のコンセプトを明確に打ち出すことでした。

それまではどこにでもある、ごくふつうの福祉用具レンタル会社だったのが、「住宅改修×福祉用具 専門店」という打ち出しに変えました。
会社のロゴ、名刺、看板、ユニフォーム、営業車のラッピングもすべて一新しました。
ただ単に見た目が変わっただけでなく「住宅改修×福祉用具 専門店」という打ち出しをすることで、それに恥じないようにと社員の意識が変わったのが何より大きいことだと思います。

次に取り組んだのがケアマネ集客型の勉強会イベント「体験型勉強会」でした。

これこそまさに会社はじまって以来のビッグイベントです。

本当にケアマネさんが来てくれるのだろうか?

勉強会といって自分たちが何か教えられるのだろうか?

本番で大コケしてしまったらどうしよう?

不安や心配はいくつ挙げても指が足りないくらいだったのですが、やるからには本気で骨の髄までと考えていたので、思い切ってやってみたらこれが大当たりでした!

先にお話ししたようにグループ外の居宅/包括とはまるでお付き合いがなかったのですが、この勉強会をきっかけにご縁をつくっていくようにしました。
「本当に来てくれるのかな・・・?」私たちの心配をよそに、エリアのケアマネさんたちがこぞって勉強会に来てくださったときは感動で胸が熱くなりました。

体験型勉強会をきっかけにフローラに対する見方が変わり、福祉用具も住宅改修も含めて利用者さんの住環境をトータルで見てくれる会社というポジションができていったように思います。

「住宅改修×福祉用具 専門店」というからには、社員も住宅改修スキルをつけていかないといけません。

手すりの施工ができるようにと住宅改修専任者をメンバーに加え、全国の同業他社さんのところで預かってもらって研修を受けさせてもらったりしました。
また別の会社さんに教えてもらって、営業メンバーは全員が利用者宅で間取り図を描けるようにしています。
これが地域のケアマネさんに大ウケで「フローラに頼めば図面をつくってくれる」という評判が徐々に広がり、新規獲得数の伸びに一役買っていると思います。

あとは、社員教育にはまず住宅改修の現場調査スキルをつけさせるようにしています。

ふつうはレンタル・販売から教えていくのが一般的で、住宅改修は一通りのことができたら次のステップで教えるという会社さんが多いと思います。
私たちはまったく逆で、まず現場調査ができるようにロープレをして、利用者さんの家屋を一通り見ることができるように仕立て上げます。

そうすることで、入社してからまだ日が浅い営業メンバーでもケアマネさんからの信頼度が高く、また本人の自信にもなり、めきめきと力をつけるようになっていると思います。
結果として、入社してから1年半くらいの営業メンバーで、月間の新規獲得数が15件ペースになっているという事例が生まれています。

会社は世の中でどんな役割を果たしていくべきか?「家族の不安を解消する会社」が地域をより良くしたい!

先ほどもお話しましたが「2030年に利用者数3,000名」を目指してフローラは突き進んでいます。
ただそれは単に利用者数・売上・利益のために目指しているというわけではありません。

いまから2年前、2022年の事業計画発表会の際に社員たちに向けてこんな話をしました。
これからフローラは「はじめての介護でも家族の不安を解消する会社」になるんだと。

例えば、親御さんが突然病気を発症し介護が必要になったとします。ご家族はいろんなことが頭をグルグル回って頭が真っ白になることでしょう。
寝たきり?施設?仕事は?お金はどれくらい必要?ずっと付きっ切りになるの? などなど。
そんなときに私たちは、単に福祉用具を提供したり手すりの工事をする業者ではなく、そうした住環境整備を通じてであったり、いろんな関連情報を提供することも通じてご家族の不安を解消できる会社になるんだと。

利用者数が3,000名になるということは、ご家族もそれだけ同じくらいの数の方がいらっしゃると思います。
フローラとお付き合いをしていると安心して介護と日常生活が送れる、そんな方々がたくさん増えていく未来をイメージしています。
ちょっと大げさかもしれませんが、「茨城県南はフローラさんがいるから安心して生活できるね。」と、そんな風に思えるような地域にしていくことが私たちの願いです。

会社経営は自分1人だけでできるものではない!同業他社との学びと刺激が常に会社をアップデートさせる!

この数年の間に私たちの会社は大きく変わりました。
でもそれは自分たちだけで、ましてや社長が1人だけでできることではありません。
私たちが変わる転機になったのが、ある社長さんの講演を聞いたことだと先ほどお話いたしました。
そんな風に、さまざまな会社さんの取り組みを参考に取り入れながら会社の経営を進めています。

例えば最近では、会社の事務部門の変革に取り組んでいます。
関西のある会社さんに見学に行かせていただいたのですが、ウチの会社よりもはるかに多くの利用者数でも少数の事務スタッフさんで運営をされていることがわかりました。
規模が大きくなっても、それにつれて社員数が増えていっていては何の進化もありません。
単純作業はRPA化(ロボットによる自動化)をするということも同業他社さんから情報を仕入れ、自社でもやってみようということで早速取り掛かっているところです。

この業界は、福祉用具を仕入れてレンタルするという、言ってみればシンプルな商売だとは思います。
それでも経営のやり方、仕事の回し方は会社によって千差万別で、会社が違えば経営の中身はぜんぜん別物と言えるのではないでしょうか。
自分たちのやり方に固執してずっと変わらない会社なのか、より良いやり方をどんどん取り入れて常に進化していく会社なのか、どちらが勝ち残るのかは自ずと想像がつくと思います。
常に学びを得て、刺激を受けながら会社をアップデートさせていくことがどんなに大切なことか、この5年間くらいで身をもって学びました。

今回、セミナーでの講演という機会を設けていただき、私が逆にお話させていただく立場になりました。
5年前の私たちのように、今度は自社の将来に思い悩む誰かの転機になることができたらこんなにうれしいことはないと思います。

ぜひみなさまとセミナー会場でお会いできることを楽しみにしています。

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■ 執筆者紹介
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株式会社 船井総合研究所
リフォーム支援部
チーフ経営コンサルタント
入江 貴司

【プロフィール】
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルと
シニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する
専門コンサルティングを進める。
商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制
づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。

⇒ 入江 貴司 への経営相談は、コチラまで
E-Mail:takashi_irie@funaisoken.co.jp

この記事を書いたコンサルタント
入江 貴司
入江 貴司
入江 貴司

1976年大阪府生まれ。
大阪大学経済学部卒業後、大手工作機械メーカーに入社。
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルとシニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する専門コンサルティングを進める。商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。

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