- 2024.07.26
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社員教育
福祉用具レンタル業 自身の給料はどこから?いくら稼げばよい?
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突然ですが、
みなさんの会社の給料は高いですか?安いですか?
もちろんお給料は高いに越したことはなく、年収800万円や1000万円に比べれば、まだまだ低いということになるでしょう。
そうした一般論ではなく自身の給料に対してどの程度の働きをしていれば適正か?
またその給料はどこから出ているのか?
今回のコラムではそんなことを考えていきたいと思います!
ポイント1:自身の給料が高いか安いかは価値/価格で考えよう
自身の給料が高いのか、安いのか、どう考えればよいのでしょうか。
日本の平均年収と比較して考える?
業界の給与水準と比較して考える?
いろんな考え方があると思います。
ここで一度、給料から少し離れて、一般的に商品の魅力はどう決まっていくかということを考えてみましょう。
商品の魅力度は「価値/価格」(価格分の価値)で決まると言われます。
価値<価格、つまり価値よりも価格が上回っている場合、その商品の魅力度は薄く、割高に感じるということですね。
たいしたクオリティでもないランチなのに、「3,000円です。」と言われたら「高っ!」と感じてしまうでしょう。
価値=価格、価値と価格が釣り合っている状態のとき、その商品の魅力度は適正に感じるでしょう。
高くもなく、安くもなく、特に何も感じることなくお金を払うイメージですね。
価値>価格、価格を上回る価値を感じる場合、その商品の魅力度はとても大きく感じるでしょう。
喜んでお金を払うどころか、「え、それでいいんですか!?」くらい思ってしまうレベルです。
商品の魅力度が価値/価格で決まるということを理解した上で、給料の話に戻ってみましょう。
今度は商品のところを人材に置き換えて考えてみます。
人材の魅力度=価値/価格(≒給料)
価値<価格(≒給料)なら、給料に見合ったパフォーマンスを発揮できていない状態です。
給料が下がるということはあまり考えにくいので、何とか価値を上げられるように奮起したいところです。
価値=価格(≒給料)の場合、その人は給料に見合った適正な活躍ができている状態といえるでしょう。
その調子でがんばるか、もっと給料を上げたければ自身の価値を高めるように研鑽を積んでいくことですね。
価値>価格(≒給料)であれば、自身の給料を上回るパフォーマンスができていると言えると思います。
理想としては自身でも、他者から見ても常にそうしたハイパフォーマンスを発揮し続けるようにできれば最高だと思います。
給料が高いか安いかは、自身がどれだけの価値を出すことができているかによって決まる。
ぜひキホンの概念として覚えておいていただきたいと思います。
ポイント2:福祉用具の営業ならどれだけ稼げば一人前なのか?
では「価値」とは一体何なのでしょうか。
福祉用具レンタル業界の営業を例に、具体的な数値をもとに考えてみたいと思います。
まずは1人あたりどのくらいの経費がかかっているかという視点から考えます。
一般的に社員1人あたりで考えると、給料(月間の総支給額)の2.5~3倍の経費がかかるといわれます。
経費とは、給与や福利厚生費を含む人件費、家賃、水道光熱費、車両費、通信費、、、そうした会社を運営するための経費いっさいがっさいを指します。
給料(月間の総支給額)が25万円であれば、60~75万円の経費が、
給料が30万円であれば、75~90万円の経費が、
給料が40万円であれば、100~120万円の経費がかかっています。
それだけの経費をペイするためには、同じだけの粗利益を稼がないといけません。
粗利益率(=粗利益/売上高)が40%であれば、必要粗利を40%で割ってやると、必要売上高が算出できますね。
それを一覧にすると、下表のようになると思います。
ざっくり言うと、福祉用具レンタルの営業であれば、月間200~300万円の売上を上げないとペイしないということになります。
月間300万円の売上ということは、レンタル売上が200万円として、住宅改修・販売で100万円を売ってくるイメージでしょうか。
いっぱしの営業スタッフであれば、それくらいはやっていきたいところですね!
ポイント3:自分の給料はどこから出ているのか?を考えてみよう
さて、自分の給料はいったいどこから出ているのか?
少し抽象的なお話になりますが、大事な考え方ですので、しっかりとお読みいただきたいと思います。
ここでは、短期的視点と長期的視点の2つに分けて考えたいと思います。
まずは短期的視点で考えると、自分の給料が出ている源泉は「生産性」ということになります。
生産性とは、1人あたり売上とか、1人あたり粗利益のことを指します。
先ほど見たように、1人あたり200~300万円の売上を上げ、粗利ベースだと80~120万円の粗利を上げていくことだということを理解しました。
そうした稼ぎを上げてこそ、そこから自分の給料が出ているということをお話させていただいたと思います。
次に長期的視点です。
長期的視点で考えると、企業ミッションの実践が自分の給料の源泉ということになるでしょう。
企業ミッションというのは、それぞれの企業が果たすべき役割のようなものです。
例えば、福祉用具レンタル会社であれば、
「住環境の整備を通じてお客様の幸せを追求する」
といったミッションを設定しているとします。
しっかりと住環境整備を提案し、より多くのお客様を幸せにし続けるスタッフは、その企業のなかでとても価値が高い人材ということが言えると思います。
ミッションは会社によってそれぞれなので、それぞれのミッションに沿って、会社が考える方向に合致した行動をして高いパフォーマンスを発揮する人材の価値が高いということになります。
長期的視点で考えると、企業ミッションの実践が給料の源泉というのは、こうしたことに基づいています。
最後に、稼げる営業の考え方を記しておきます。
まず理解しておかないといけないのは、自身の活躍と報酬での見返りにはタイムラグがあるのが一般的であるということです。
ある時から覚醒して営業スキルがジャンプアップし、めちゃくちゃ稼げるようになったとします。
めちゃくちゃ稼げるようになったからといって、瞬間的に給料が上がってくるというのは現実的には考えられません。
そうすると、一見「報われない」と感じることもありますが、報酬は必ず後からついてくると理解することが大切です。
人材の魅力度=価値/価格ですから、めちゃくちゃ稼いで価値を上げていくと、必ず価格(≒給料)も上がっていく、そんな風に考えることだと思います。
そのうちに報酬が後からついてくるのですが、それでも長期的に成長する人材は常に自身の報酬を上回る活躍をする人材であると思います。
その活躍とは個人としてずば抜けた活躍かもしれませんし、あるいは稼げる仲間・後輩を次々と生み出し続けることかもしれません。
常に自身の価値が価格(≒給料)を上回り続け、報酬が追いかけてくるのですが、ついに追いつくことがないくらい先を走り続けるイメージです。
結局のところ、
活躍する人材は常に「貸し」勘定を続けている人であり、そうした人材が最後には人生の勝者になるのだと思います。
ということでみなさん、
活躍し続け、「貸し」勘定をつくり続けましょう!
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■ 執筆者紹介
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株式会社 船井総合研究所
リフォーム支援部
シニア経営コンサルタント
入江 貴司
【プロフィール】
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルと
シニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する
専門コンサルティングを進める。
商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制
づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。
⇒ 入江 貴司 への経営相談は、コチラまで
E-Mail:takashi_irie@funaisoken.co.jp