- 2024.08.01
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成功事例
福祉用具レンタル業 業界の会社はいったいどのくらい伸びているのか!?
INDEX -
業界各社の平均成長率ってどのくらいですか?
福祉用具レンタル会社さんとお話しているとよく聞かれるご質問です。
業界他社はどのくらい伸びているのか?
業界そのものの市場はどのくらい伸びているのか?
自社の伸び方は他社と比べてどうなのか?
みなさん気になりますよね!?
今回のコラムでは、年間成長率をひとつの物差しとして、業界を広く俯瞰して見てみたいと思います。
ポイント1:年間成長率から自社を見つめてみよう
みなさんの会社は年間でどのくらい伸びていますか?
ここでは利用者数という数値指標で考えていきたいと思います。
例えば、利用者数が1,000名の事業所さんだったとして、、、
1年後に利用者数が1,030名であれば、年間成長率は3%となります。
同じように、1,050名なら年間成長率5%、1,100名なら10%となりますね。
反対に、減ってしまっているという事業所さんがあるとしたら、、、
1年後に950名になっているとすると、95%(▲5%)ということになります。
そんな風に利用者数ベースでの年間成長率という概念をおさらいしておいたところで、年間成長率によってどの程度の感覚なのかを見ておきましょう。
年間成長率3% ⇒ ちょっと物足りないかな・・・
年間成長率5% ⇒ まあまあ
年間成長率8% ⇒ しっかり伸びている
年間成長率10% ⇒ スゴイ!
年間成長率15%以上 ⇒ かなりスゴイ!
もちろんこれは利用者数規模にもよります。
利用者数が少ない場合、例えば100名くらいだと解約数も少ないので、新規を獲れば獲るほど利用者数が伸びていきます。
年間成長率30%以上ということもざらにあるでしょう。
一方で利用者数が多い場合、例えば5,000名くらいの事業所さんは、解約数もだいたい月に150件ほど発生します。
それくらい解約があるなかでは、成長率もじりじりと下がってくるというのもよくあるケースだと思います。
そうした利用者数規模による多少の調整はあったとしても、概ね下記の感覚かなと思います。
年間成長率3% ⇒ ちょっと物足りないかな・・・
年間成長率5% ⇒ まあまあ
年間成長率8% ⇒ しっかり伸びている
年間成長率10% ⇒ スゴイ!
年間成長率15%以上 ⇒ かなりスゴイ!
営業1人あたり利用者数で考えるとどうでしょうか。
例えば、営業1人あたり200名とすると、目指す年間成長率からおおよそどのくらい新規獲得が必要かを整理することができます。
年間成長率 | 1年後利用者数 | 成長イメージ | 必要獲得数(月間) |
3% | 206名 | ちょっと物足りないかな・・・ | 7件 |
5% | 210名 | まあまあ | 8件 |
8% | 216名 | しっかり伸びている | 9件 |
10% | 220名 | スゴイ! | 10件 |
15%以上 | 230名~ | かなりスゴイ! | 11件以上 |
1人あたりの新規獲得数で見ても、業界平均が月5件というところ7~8件というとまあまあな感じ。
月10件でスゴイ!、11件以上となるとかなりスゴイ!というのはだいたい肌感覚で合ってくるかなと思います。
ちなみにこの月間獲得数は平均値になりますので、アベレージとして7~8件とか、10件とかという話であることに注意してください。
瞬間風速で10件とかはあり得るかもしれませんが、ならして平均でそれくらいの獲得をしていくということになります。
みなさんの会社の成長率はどんな水準ですか?
はたまた、営業1人あたりの成長率、新規獲得水準はいかがでしょうか?
ポイント2:福祉用具レンタル業界のマーケットの伸びはどうなっている?
最近伸びなくなってきたんだよね・・・
そんな声も聞こえてきそうですね。
確かに自社の伸び方と、マーケットの伸び方には密接な関連があります。
一般的にマーケットが成長期にある段階、つまり市場がどんどん伸びているときには多くの会社が成長していきます。
言葉を選ばずに言うと、力のある会社はすごく伸びるのは当然として、多少経営が下手くそでも、そこそこ伸びるのがこの段階です。
マーケットが成熟期に差し掛かり、市場の伸びが鈍化していくと様相は変わってきます。
力のある会社は相変わらず伸びますが、力のない会社、経営が下手くそな会社は伸びなくなってしまいます。
マーケットが衰退期に入り、市場が縮小していくとどうでしょうか。
このダウントレンドの力はものすごく強敵です。
力のある会社も良くて横ばい、力のない会社、経営が下手くそな会社は、奈落の底へとまっしぐらみたいな状況になっていきます。
それでも伸びる会社も少ないながらも存在し、そうした会社は本当に力がある、めちゃくちゃスゴイ会社といえるでしょう。
そうした観点で福祉用具レンタル業界を見てみましょう。
厚生労働省から公開されている「介護保険事業状況報告」によると、福祉用具貸与の費用額の年次推移は下図のようになっています。
直近期(2020年⇒2021年)の成長率は105.7%となっています。
2010年代には年率10%近くの伸びであったことを考えると、成長率の鈍化傾向が見られます。
また、全国で見るとそこそこの伸びであったとして、地域別にみるとまた違った傾向が見られます。
利用者数ベースで直近期(2020年⇒2021年)の成長率は103.3%となっています。
これは全国平均なのですが、都道府県別でみるとかなりばらつきがあることがわかります。
高いところだと105%近辺、低いところは100%(横ばい)に近い水準の地域もあります。
ここから見られるところで言うと、
成長率は以前と比べるとずいぶんと鈍化している
地方になるとかなり成長率が下がっているところもある
そうした状況も踏まえて、自社の成長率を見つめ直すことが必要ですね。
ポイント3:びっくりするほど伸びている会社のアンビリーバブルな成長とは!?
さて、業界のなかでの成長率のめやす、業界全体のマーケットの動向を踏まえた上で、びっくりするほど伸びている会社さんをご紹介いたしましょう。
愛知県にある一宮福祉サポートという会社さんです。
本当にアンビリーバブルな伸び方をされているのですが、
2019年から2024年にかけて、利用者数3,000名⇒8,000名
へと成長しています。
2019年から2024年までの5年間で、2.67倍に成長しています。
いかがですか?
すごすぎると思いませんか?
それじゃあ、5年間で2.67倍って、年間成長率にしたら何パーセントになるんでしょう。
私も最近知ったのですが、年平均成長率はCAGRというそうです。
それはいいとして、年間の平均成長率はどうやって計算するでしょうか。
2.67倍を5年で割って0.532、、、53.2%?
ぜんぜん違います!
CAGRの計算方法は、5√2.67(2.67倍の5乗根)で計算するそうです。
これをiphoneの電卓を横向きにすると出てくる関数電卓を使って計算してみると、、、
CAGR=5√2.67=1.217032・・・
つまり21.7%が年平均成長率となります。
いちおう検算として、
121.7%×121.7%×121.7%×121.7%×121.7%とすると、2.66とでてきます。
121.7%の成長を5年間続けると、2.66倍になるということになります。
利用者数が3,000名でこの成長率はスゴイです。
利用者数3,000名ということは、月間の解約だけでも90~100件程度発生します。
利用者数3,000名から121.7%伸ばすと、1年後には3650名になるのですが、そこまでもっていこうと思うと、新規獲得は160~180件くらいの水準になるということになります。
1人あたり利用者数を200名とすると、営業人員は15名です。
160~180件を15名でやるとすると、1人あたり11~12件の獲得を、みんなが、年間平均で、やっているのです。
どうやったらそんなに伸びるの!?
そのカラクリはこのコラムでもお伝えしてまいりますが、一番いいのは一宮福祉サポートの水谷社長のお話を直接お聞きすることだと思います。
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とにかくアンビリーバブルな成長ですよ!
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■ 執筆者紹介
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株式会社 船井総合研究所
リフォーム支援部
シニア経営コンサルタント
入江 貴司
【プロフィール】
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルと
シニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する
専門コンサルティングを進める。
商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制
づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。
⇒ 入江 貴司 への経営相談は、コチラまで
E-Mail:takashi_irie@funaisoken.co.jp