• 2024.09.11

福祉用具レンタル業 新しい取り組みが社内に浸透しない!小さな一歩から社内に"はじめてのかくめい"を起こそう!

スタッフにやってほしいこと、変わってほしいことがあるけどなかなか変化が見られない・・・今回は小さな一歩"ベイビーステップ"によって社内に新しい風を吹かせるヒントを探っていきましょう

「もっと居宅訪問してほしい・・・」

「もっと一日の行動を効率的に考えてやってほしい・・・」

「営業メンバーがどんな一日を送っているのか見える化したい・・・」

福祉用具レンタル業は営業スタッフのみなさんに頑張ってもらうことが業績に直結する労働集約型ビジネスです。

そうなってくると営業スタッフのみなさんにはやってほしいこと変えていってほしいことを多く感じているのではないでしょうか?

しかし人間は変化を嫌う生き物。

革命的な変化をいきなり起こすのは難しいものです。

今回は福祉用具&リフォーム経営研究会会員さんの事例をもとに、新しい施策や文化をどう定着させていくのか、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。

1.なぜ?施策や文化が浸透しない3つの理由

そもそもなぜ、みなさんが浸透させたい施策や文化は浸透しないのでしょうか?

一般的に新しい取り組みが失敗する理由を3つ考えてみました。

1.目的やメリットが腹落ちしていないから

2.日々精一杯やっているなかで新しいことに手を付ける余裕がないから

3.そもそも人間は変化を嫌う生き物だから

それぞれ簡単に解説してみたいと思います。

1.目的やメリットが腹落ちしていないから

新しい取り組みを始めよう!」そう思ったみなさんはスタッフのみなさんにやってもらうため熱い思いをぶつけていることでしょう。

「これをやったらこんな明るい未来が待っている!」

ちょっと大げさな書き方をしましたが、"現状を変える"→"今よりも良い状態になる"というロジックで伝えているのではないでしょうか?

みなさんとしては100%伝えられているつもりでも、スタッフのみなさんには1/3も伝わっていない可能性があります。

2.日々精一杯やっているなかで新しいことに手を付ける余裕がないから

「ただでさえ忙しいんだから新しいことなんかできませんよ・・・」

恐らく世界中で星の数より多く聞かれたフレーズだと思います。

「いや、これをやってくれればその忙しい現状も今より良くなるのに・・・」

これもまたみなさんが良く思うことではないでしょうか?

このいわば思考ロック状態のスタッフさんの行動や価値観を変えるには強烈な動機か、後でも触れますが、"負担とも感じないレベルのシンプルなアクション"が必要になります。

3.そもそも人間は変化を嫌う生き物だから

いつもの自分の寝室、いつもと同じ時間、いつもと同じ疲れ具合で、ベッドに入ったとしても、いつも着ているパジャマではないだけで睡眠の質が下がる(らしい)くらい人間は"いつも"と違うことにストレスを感じる生き物です。

ただでさえ忙しい、やることがいっぱいだけど何とか自分なりにこなしている、この状態のスタッフさんを動かすにはいったいどうしたらいいのでしょうか?

2.成功事例~小さなステップで施策を浸透!~

正直、先ほど紹介した失敗の原因をすべて潰して変化を起こすのは非常に難しいことです。

ではこの非常に難しい状況の中で変化を起こしていくのか。

実際に変化を起こすには以下のステップを踏む必要があります。

1.新しい施策の目的・メリットをスタッフが腹落ちして納得している

2.新しい行動を定着させる

3.新しい行動が"あたりまえ"になる

一度あたりまえになってしまえばそう簡単にその施策や文化が失われることはありません

それぞれのステップにも多くの困難がありますが、特にスタッフが目的やメリットに共感してくれても、実際の行動が定着しなくては何の意味もありません

そこでいかに行動を定着させるのか、必要になってくるのが、先ほども本文中で触れた、"負担とも感じないレベルのシンプルなアクション"です。

人間は1ステップ手間が増えるだけでその行動を行うハードルがグンと上がってしまいます。裏を返せば、行うことがシンプルになればなるほど、やり切れる可能性が高くなるということでもあります。

福祉用具&リフォーム経営研究会の会員さんの事例を一つご紹介いたします。

その会社さんでは営業スタッフの居宅訪問数をカウントする、という施策を始めていました。

いくつか拠点がある中で、一つの拠点は最もシンプルな方法で居宅訪問数をカウントしていました。

それは、社員のみなさんの出入り口に模造紙を貼り、訪問数を"正"の字で書いていく、というものです。

どこに、いつ、などは一旦書かず、とにかく訪問数をカウントするというやり方でやられていました。

これにより営業スタッフのみなさんは訪問回数のカウントという新しい施策を毎日やり切ることができています。

3.どんな革命もはじめの一歩がある!貴社にとってのベイビーステップを探そう!

上記の会社さんも、最初から詳細な情報を得ようと多くのことを営業スタッフに要求していたらここまで浸透しなかったでしょう。

この"正の字を書く"ことがあたりまえになったら、次のどこに、いつ、といった詳細な情報を書くハードルが圧倒的に下がると思いませんか?

はじめの一歩=小さな一歩=ベイビーステップ

これが新しい施策・文化を浸透させるうえで重要なポイントです。

今回は営業管理の事例でしたが、みなさんが進めていきたい施策や浸透させたい文化にもベイビーステップがあるはずです。

やることによる目的やメリットの共有をしたら、いかに実行する人に実行してもらいやすくするか。

やりたいことにとって、そして実行してもらうスタッフにとってのベイビーステップとは何なのか。

これらの視点を持つことで進めていきたい施策や文化を浸透できる可能性が飛躍的に向上するはずです!