福祉用具レンタル業 なぜ「ケアマネ面談数」が大事なの?ケアマネ営業の基本を再確認しよう!

多くの福祉用具貸与事業所で飛び交う指標の一つに、「ケアマネ面談数」があります。

いっぱいケアマネさんに会うと、いっぱい仕事がもらえる、これが売上を上げる基本的な考え方です。

「でも担当の利用者さんが増えれば増えるほどケアマネ面談なんてできないよ・・・」

「追加の相談をもらって利用者あたりの単価を上げればいいんじゃないの?」

「1ヶ月に何回も会いに行ったら迷惑がられそう・・・」

こんなお悩みを考えたことがある方は、今一度、なぜケアマネ営業において「面談数」が大事なのか、基本的なことから考え直してみると今やられているお仕事に前向きになれるかもしれません。

今回はケアマネ営業の基本の「き」を、今一度みなさんと考えてみたいと思います。

福祉用具レンタル業における「売上公式」

まず、みなさんのやられているケアマネ営業、ひいては福祉用具貸与事業所の売上がどのように作られているのか再確認してみましょう。

介護保険レンタルにおける売上公式

「売上=利用者数×平均単価」

非常にシンプルな式ですね。

ここでいう利用者数は介護保険を使った福祉用具利用者人数を示しています。

これに平均単価をかけると売上になる、というロジックです。

平均単価の平均は1万~1.2万円程で大きく変動しません。

つまりみなさんがコントロールできる係数は「利用者数」がメインになります。

ではこの利用者数を増やしていくにはどうすればよいのか。

そこで次の公式です。

利用者獲得公式

「新規獲得利用者数=ケアマネ面談数×相談発生率×成約率」

これが利用者を増やすための公式です。

それぞれの係数について解説します。

ケアマネ面談数

ケアマネさんと何回会ってお話ができたか、その数です。

ケアマネさんと会って、話が出来たら1回、という風にカウントします。

事業所によっては居宅などへの訪問回数でカウントしているケースもあります。

相談発生率

ケアマネさんと会って話をした回数のうち、利用者さんの紹介や相談をいただけた回数の割合です。

例えば、10回会ったうち1回相談をいただいた場合、1相談/10面談=10%の相談発生率ということになります。

成約率

いただいた相談のうち、契約に至った回数の割合です。

他のルート営業ビジネスの場合は低い確率である場合もありますが、福祉用具レンタル業においては契約に至らないケースは、使用開始前に入院・ご逝去されたしまった、というケースがほとんどです。

そのため、おおよそ70%~80%程度で固定してしまって問題ないでしょう。

上記3つの係数をみなさんがコントロールできる順に並べてみると、

ケアマネ面談数>相談発生率>成約率

となります。

成約率はみなさんのコントロールできる範囲外で話が進んでしまうことがほとんど。

であれば、みなさんが注目すべきはケアマネ面談数と相談発生率となります。

この2つをいかに上げていくのか、次の章で見ていきましょう。

利用者獲得を進めるためのアプローチ

ここからはケアマネ面談数と相談発生率をいかにして高めるのか、見ていきましょう。

ケアマネ面談数を上げるには?

・一日の他の予定に合わせた効率的な営業ルートを考える

・ケアマネ面談を行う時間を意図的に作り、計画的に訪問数

・担当者会議や月に一回のケアマネさんの利用者訪問のタイミングにモニタリングや利用者対応を合わせる

などなど

相談発生率

・定期的、高頻度の訪問でケアマネさんの心をきっちりつかむ

・商品紹介チラシだけでなく、自己開示や通信誌なども活用する

・利用者報告や住宅改修関連のやり取りを抜け漏れなくスピーディーに行う

などなど

上記の他にも、それぞれの回数や確率を上げる方法は多くあります。

ぜひ他の同僚や先輩営業に聞いてみてくださいね。

まとめ

このように、普段みなさんがいろんな方に言われる「ケアマネ面談数」の水面下にはこれだけのロジックがあります。

「なんでこんなことしなきゃいけないの?」と思ったときはぜひ、その「こんなこと」の裏にある考え方を思い出してみてくださいね。

この記事を書いたコンサルタント
阪下 愛弥
阪下 愛弥
阪下 愛弥

2001年長野県生まれ。
大学時代はスポーツ科学を専攻する傍ら、有志の勉強会で経営学に触れる。大学時代に地方と都心の熱量の違いを痛感し、生まれ育った長野県をはじめとした地方の活性化に貢献すべく船井総合研究所に入社。
入社後は調査や業務効率化業務に従事。クライアントの業績アップはもちろん、社会にも貢献できる企業づくりに貢献できるよう尽力いたします。

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