- 2022.02.13
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新規事業
新規事業の可能性を探る ~家電・家具レンタル 本業との連携~
◎みなさまこんにちは。
船井総合研究所の入江貴司です。いつも「福祉用具&リフォーム業績アップコラム」をお読みいただきありがとうございます。
≪要点をまとめると…≫
【ポイント1】家電・家具レンタルの立上げに適した企業とは?
【ポイント2】本業との連携で新規事業の立上げは加速する
【ポイント3】2024年はスグそこ。どんな会社の将来像を描きますか?
≪以下 詳細内容≫
新規事業の可能性を探るシリーズ、みなさま楽しんでお読みいただいておりますでしょうか。
最終回の第5回は~家電・家具レンタル 本業との連携~として、福祉用具レンタルと家電・家具レンタルとの相関について考えてみたいと思います。
余談となりますが、つい先日「保険外 家電・家具レンタル立上げセミナー」のリハーサルを行いました。
今回のゲスト講師であるゴトウライフクリエイション・後藤社長のお話を聞きましたが「これは絶対に聞いた方が良い!」と強く思いました。
新規事業の立上げを通じて業界の未来に光が見える内容です。併せてぜひご検討いただければ幸いです。
◆ポイント1:家電・家具レンタルの立上げに適した企業とは?
新規事業の可能性を探るということで、5回にわたり家電・家具レンタルについてさまざまな視点から見てまいりました。
みなさまはこのコラムをお読みいただいて、新規事業への取り組みにご興味をお持ちいただけたでしょうか。
一方で、家電・家具レンタル事業の立上げに適した企業というのはどのようなところなのでしょうか。一度ここで整理をしてみたいと思います。
①資金に余裕がある
新規事業には投資を伴います。家電・家具レンタルは低投資で進められるとはいえ、資金がないことには新規事業の立上げは進まないでしょう。
毎月、福祉用具レンタル事業を回すだけで運転資金はカツカツという事業所様では正直なところ厳しいと捉えた方がいいと思います。
②人材に余裕がある
こちらも同様で、新規事業を立上げていくには人材面でも余裕が必要です。
一般的に福祉用具レンタル業の会社様はどこも人材不足です。それでも現有戦力のなかから新規事業に人材を割くくらいのことができなければ、立上げは難しいと思います。
③現在しっかりと利益が出ている
しっかりと利益を出せているところが、いまの利益を投資に回すことで将来もっと大きなリターンを得るのが新規事業立上げの考え方だと思います。
現在も利益が出せていない上に、新規事業への投資でさらにお金を突っ込むというのは傷口をさらに広げることになってしまうでしょう。
ここまで見てきたように、家電・家具レンタル事業の立上げに適している企業というのは「本業である福祉用具レンタルがうまくいっているところ」ということになります。
本業がうまくいっていないのに、新規事業に希望をもつのは「隣の芝生は青く見える」だけであり、まずは本業集中でそこが儲かる状態にすることだと思います。
上記の①~③を踏まえた上で、本業との連携ということを考えてみたいと思います。
◆ポイント2:本業との連携で新規事業の立上げは加速する
われわれは福祉用具レンタル業向けに家電・家具レンタルをご紹介しているわけですが、福祉用具レンタル業の企業様こそこの事業を進めるべきだと考えています。
なぜ家電・家具レンタルが福祉用具レンタル業にピッタリなのかというと、
①レンタルビジネスに慣れている
ふだんからレンタルビジネスをやっている会社様であれば、長期回収型の売上構造というのが感覚的に理解できると思います。
一方で、高単価の1発売り切り型のビジネスをやられている会社様には、レンタルビジネスのような売り上げの立ち上がり方がなかなか理解しづらいところではないかと思います。
頭では理解できたとしても、感覚としてはやきもき・イライラで、そんな遠回りで時間のかかることは肌に合わないという方も少なくありません。
レンタルビジネスを肌感覚で理解できるかどうかというのが一つ目のポイントです。
②介護の世界がわかる
福祉用具の世界の本質は「福祉というベールをまとった営業会社」と常々思っています。
半分は介護の世界、半分は営業会社なわけですが、半分であっても介護の世界がわかるというのは大きいと思います。
高齢者施設様に営業をして、ケアマネや利用者様と話をして家電・家具を納品するわけですから、介護の世界のある種デリケートな部分もわかっている必要があります。
その点、福祉用具レンタル会社様にはピッタリの事業であると考えています。
③施設営業により本業にもメリットがある
最期のポイントはとても重要です。
新規事業はそれ単独で考えるよりも、本業との連携、本業へのメリットという側面でも考えたいものです。
施設営業を進める上でのメリットは2つあり、その一つ目は高齢者施設様との法人取引のきっかけになるという点です。
もう一つは入居者様に福祉用具が必要になった場合、当然ながらレンタルにつながるという点です。
特にサ高住・有料老人ホームであれば、利用者様の福祉用具は在宅扱いになるため、通常の単位数で介護保険を使ったレンタル契約ができます。
施設様との法人取引と、入居者様との直接取引という2つの面で本業へのメリットを生み出すことができるということになります。
このように家電・家具レンタルは、福祉用具レンタル事業者にピッタリな事業であることがお分かりいただけたと思います。
本業にもメリットのある新規事業を選択していくことが事業立上げを加速させるということになるでしょう。
◆ポイント3:2024年はスグそこ。どんな会社の将来像を描きますか?
2022年もはや1か月と半月くらいが過ぎました。
2024年まで「まだ2年もある」とみるか「もう2年しかない」とみるか、捉え方はさまざまだと思います。
頭の中は冷静に「まだ2年もある」と捉えてこの2年のうちにやるべきことを果断に決断し、いざやることを定めたら「もう2年しかない」という気持ちでグングン進めていくことだと思います。
残された時間は泣いても笑ってもあと2年。
いまこの瞬間に経営者の頭のなかにどんな会社の将来像を描いているか。それによって会社の未来は大きく変わります。
いま一度冷静に、しっかりと時間を取って会社の将来についてじっくりと考える機会をつくってみてはいかがでしょうか。
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■ 執筆者紹介
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株式会社 船井総合研究所
リフォーム支援部
チーフ経営コンサルタント
入江 貴司
【プロフィール】
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルと
シニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する
専門コンサルティングを進める。
商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制
づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。
⇒ 入江 貴司 への経営相談は、コチラまで
E-Mail:takashi_irie@funaisoken.co.jp