納品準備・引上げ品管理の超・省人化オペレーション事例

福祉用具レンタル業のお仕事のなかで、地味に、でも確実に時間を取られるのが納品準備・引上げ品管理ではないでしょうか。
みなさんの会社では、そうした納品準備や引上げ品の管理はどうされていますか?


「営業がそれぞれで準備したり、卸さんとやり取りしているかな・・・」
「業務サポートに1人つけて、その担当者にやってもらってる・・・」

そんな感じでしょうか。

前回のコラムで取り上げた福岡の介福本舗様では、テクノロジーの力を上手に使って納品準備・引上げ品管理の超・省人化オペレーションを実現させています。
そのポイントを少しご紹介させていただきたいと思います。

ポイント1:無人の倉庫で卸さんと商品の受け渡し

介福本舗様では営業所の店置きもあるのですが、中間倉庫というのをうまく活用されています。
一部の商品を自社レンタルにしていることもあり、商品を置いている拠点というのを以下の3つで運用しています。

①営業所店置き在庫
②中間倉庫
③自社レンタル商品用倉庫

このうち②中間倉庫を商品準備や引上げ品の管理としてレンタル卸さんとのやり取りに活用しているのですが、

なんと!中間倉庫は完全無人で運用しているのです!

無人の倉庫に卸の担当者さんがやってきて、発注を受けた商品を納めるとともに、引上げ品を引き取っていきます。
発注も納品書のやり取りも、もちろん卸さんからの請求もオンラインでやってしまうので、本当にモノの出し入れだけを中間倉庫でやっている感じです。

実は卸の担当者さんも、人とのやり取りがイチイチめんどくさいので、無人の倉庫の方がぜんぜんうれしいという方もいるそうです。。。笑

無人の倉庫なんてどうやってやってるの!?

と思った方は、次のポイント2をぜひお読みください。

ポイント2:セキュリティも万全のスマート倉庫システム

中間倉庫を完全無人で運用!?
いったいどうやって・・・?

そのカギはスマート倉庫システムというキーワードにあります。
スマート倉庫システムの流れをみていきましょう。

まずレンタル卸の担当者さんが倉庫に到着します。
担当者は倉庫入口のインターホンのボタンを押します。

インターホンのボタンが押されると介福本舗様の何人かのスマホに着信が鳴ります。
「こんにちは。●●(卸会社名)の▲▲でーす。」
倉庫のインターホンはカメラ付きになっていて卸の担当者の顔が映し出されるとともに通話をすることができます。

卸の担当者さんの顔と名前を確認すると、スマホの「開錠」ボタンをタップして倉庫のロックが解除されます。
「ありがとうございまーす!」

卸の担当者さんは無事に倉庫に入り、発注を受けた商品を納めるとともに、引上げ品を確認して車に積み込んでいきます。
倉庫内の作業の様子はWebカメラで撮影されていて、万一の不審者の侵入などにも備えています。
(卸さんとは信頼関係があるのでお互いのためにカメラが存在しているくらいの感じ)

卸の担当者さんは倉庫内での作業が終わるとシャッターを下ろしてドアを閉め、再度インターホンのボタンを押します。
「終わりました。ありがとうございます!」
スマホで確認すると今度は「施錠」のボタンをタップして倉庫のドアがロックされます。

と、そんな感じの一連の流れです。

現場到着と本人確認のためのカメラ付きインターホン
遠隔からドアの開錠/施錠を行うスマートロックシステム
セキュリティを担保する遠隔監視カメラ

ひとつひとつは「なんだ、知ってるよ。」というものばかりかもしれませんが、そうしたちょっとしたテクノロジーを上手に組み合わせて無人のスマート倉庫として運用しています。

ポイント3:立地を気にせず家賃を押さえるローコスト運営

こうした無人倉庫を運用することで、オペレーションにかかる人件費を抑えるとともに、家賃も抑えたコスト管理とすることができます。

例えば、商品のやり取りを営業所に隣接した倉庫で行うことを考えてみてください。
これからの時代、人材の採用ということを考えると営業所の立地をどこにするかというのは非常に重要な検討課題になると思います。
求職者からすると働く場所というのは意外と重要なファクターです。

「せっかく働くならおしゃれなところで・・・」
「通勤するのに不便なところはイヤだ・・・」

そう考えると、お客様の来店立地はあまり考えなくてもいい業種であるとはいえ、ある程度の立地選定は大切な要素になってくるでしょう。
立地を選ぶということは、家賃が高くなるということに他なりません。

一方で、無人の倉庫で運用する場合だとどうでしょうか。

そもそも無人なので、採用を考慮した立地選定を考える必要はありません。
もちろん、営業拠点からあまり離れた場所というのは厳しいと思いますが、立地に捉われず家賃を抑えて物件選定をすることもできるでしょう。

倉庫家賃を極力抑えて、人もかけずにローコストで回す。
そんなカタチを介福本舗様はつくっているのです。

11月24日(木)に開催されるショールーム視察&成功事例30連発セミナーでは、今回ご紹介した無人スマート倉庫も視察見学対象に入れていただく予定です。
実際に無人で運営している倉庫や、スマートロックシステムをご見学いただき、先進かつユニークな商品準備・引上げ管理の手法をご覧いただければ幸いです。

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■ 執筆者紹介
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株式会社 船井総合研究所
リフォーム支援部
チーフ経営コンサルタント
入江 貴司

【プロフィール】
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルと
シニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する
専門コンサルティングを進める。
商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制
づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。

⇒ 入江 貴司 への経営相談は、コチラまで
E-Mail:takashi_irie@funaisoken.co.jp

この記事を書いたコンサルタント
入江 貴司
入江 貴司
入江 貴司

1976年大阪府生まれ。
大阪大学経済学部卒業後、大手工作機械メーカーに入社。
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルとシニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する専門コンサルティングを進める。商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。

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