織田信長に学ぶ!業界の非常識に挑戦する地方の福祉用具レンタル会社

だれもが認める戦国時代のヒーローといえば、織田信長ではないでしょうか。
魅力に感じる部分はいくつもありますが、それまでの常識に捉われず画期的なことをいくつもやっていったという点も魅力のひとつだと思います。

魅力その1.ランチェスター戦略

織田信長とランチェスター戦略といえば桶狭間の戦いがあまりにも有名です。

今川軍2万人の兵力に対して織田軍はわずか2千人。10倍の兵力差を覆して今川軍を撃破し、一躍戦国時代のメインストリームに躍り出た戦いです。

また、武田軍と織田・徳川連合軍の長篠の戦いも有名なエピソードです。
武田軍の機動力を削ぎ、かつ鉄砲の火力を集中させることで騎馬軍団を撃破した戦いとして語り継がれています。

こうした小が大に勝つ点は現代の企業経営にも通じるところがあり、経営者にとって痛快なのではないでしょうか。

魅力その2.優秀な人材の登用

織田信長は出自や家格に捉われず、優秀な人材をどんどん登用していきました。

もっとも有名なのが木下藤吉郎、のちの豊臣秀吉でしょう。
また加賀百万石の祖となった前田利家も実は四男だったそうです。
それまでの常識では、武家の嫡子を家臣にするというものだったと思いますが、ここにも出自や家格に捉われない織田信長の人材登用術が見られます。

なぜそのように、優秀な人材ならどんどん登用していったかというと、これには理由があるそうです。
桶狭間以降、織田家の領土はどんどん拡大していきました。成長拡大していくと慢性的に人材不足に陥ります。
さらにたび重なる戦争で家臣は少なからず消耗、人材不足の上に戦没などで離脱していくものも多く、旧弊に捉われていられなかったという事情があったといいます。

いずれにしても、歴史で語られる底辺からの成功ストーリーは多くの方にとって魅力的に映るということでしょう。

魅力その3.情報インフラ、異国人との交流

織田信長は街道の整備にも力を入れたそうです。

街道を整備すると人の往来が活発になります。また領内・領外で変事の際には早馬を飛ばす経路を確保することができます。
一方で、ルイス・フロイスに代表される異国人との交流も活発に行っていたといいます。
これは織田信長が情報の価値を重視し、情報の行き来が活発になるように努めていたと捉えることができるのではないでしょうか。

こうして地方の弱小大名にすぎなかった織田家が天下人にまでのし上がっていく成功ストーリーはいまなお我々に多くのことを教えてくれるように思います。

大分県の福祉用具レンタル会社で株式会社ナガヨシという企業があります。
この会社は非常にユニークな取り組みを行っており、先の織田信長の魅力ポイントと対比して見てみたいと思います。

1.ランチェスター戦略
長吉社長はランチェスターの第2法則より、攻撃力=武器効率×兵力数^2 ここでの兵力数を営業人数と稼働時間ととらえて考えています。
大手企業は県庁所在地または大都市に拠点を置き、移動時間を使って攻めてくる一方で、地元に拠点を置く自社は移動時間を考えずフルに営業人数×稼働時間を投入することができます。
そうした戦いができるような拠点を展開しており、とくに郡部では絶対に負けない戦いを展開しています。
総力では勝てなくても、局地で勝つ戦略を取っているのです。

2.人材は非正規・時短社員を登用
そのように拠点を展開していくことを考えると人材が必要になってきます。
ところが大分県の郡部エリアはもともと人口が少ない上に、人口減少が進んでいます。
正規社員で揃えることをあきらめ、社保なしパートさんや在宅ワーカーさんなど「時短社員」を積極的に登用し、人材ギャップを埋めていっています。
「時短社員」でも優秀な方は多く、正社員顔負けの大活躍をされる方も続出しているといいます。

3.情報インフラとしてデジタル戦略
情報インフラの整備をかなり進めているのもナガヨシの特徴です。
この業界ではまず使っていないCRM(顧客情報管理)やSFA(営業支援システム)を駆使し、営業とサポートの情報連携を積極的に行っています。
また、いまだに紙ベースでの資料保管やFAXでのやり取りが主流の業界ですが、クラウドストレージをフル活用してペーパレスに先んじて取組んでいます。
社内のルールやマニュアルなどは情報共有プラットフォーム化しており、在宅ワーカーさんでも自宅に居ながらアクセスでき、スムーズに業務を進める体制を整備しています。

こうした取り組みを進めることで、もとは地方の弱小ともいえる小規模の会社だった株式会社ナガヨシが、県内No.2のポジションにまでのし上がり、さらにいまも成長を続けています。
業界の常識を覆した取り組みを進め、下克上を果たしていっている姿は、戦国の世の織田信長に通じる部分があるのではないでしょうか。

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■ 執筆者紹介
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株式会社 船井総合研究所
リフォーム支援部
チーフ経営コンサルタント
入江 貴司

【プロフィール】
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルと
シニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する
専門コンサルティングを進める。
商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制
づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。

⇒ 入江 貴司 への経営相談は、コチラまで
E-Mail:takashi_irie@funaisoken.co.jp

この記事を書いたコンサルタント
入江 貴司
入江 貴司
入江 貴司

1976年大阪府生まれ。
大阪大学経済学部卒業後、大手工作機械メーカーに入社。
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルとシニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する専門コンサルティングを進める。商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。

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