福祉用具レンタル業 「人がいい」営業が成果を残すためには!?

すごく「いい人」で周りからも気に入られるんだけど、なぜか営業成績が伸びないんだよね・・・

これってものすごく福祉用具営業あるあるではないでしょうか。

福祉用具レンタル業界で働く方々はみなさん人がいい方が多いです。
性根がとてもやさしくて、人のために役に立つことが大好き。

でも、それと営業として活躍できるかは別物です。

今回は「いい人」が成果を残すための考え方について書いてみたいと思います。
「いい人」の自覚がある方は必見ですよ!

ポイント1:なぜ「いい人」が成果を残せないのか?

福祉用具レンタル業界に入ってくる方は「いい人」が多いと思います。
これはみなさん激しく同意されることではないでしょうか。

「いい人」なんだけど、なかなか営業成果を上げられない方も多い。
これもなんとなく同意されることなのではないですか?

どうしてなんでしょう・・・?

「いい人」であるがゆえに、ケアマネ・利用者・ご家族の言うことを愚直に聞きすぎてしまい、営業活動ができていない

これに尽きるのではないかと思います。

「いい人」の行動はこんな傾向です。

・言われたもの、指定されたものを持っていくのが仕事になっている
・利用者さんの話に長々と付き合って、気づけばずっと利用者宅にいる
・約束の日時を決めるのにケアマネや利用者の都合に完全に合わせている
・ケアマネ・利用者都合のスケジュールなのであっち行ってこっち行ってしている
・一度決めたアポは絶対で予定変更を言い出せない

いかがでしょうか。こんな仕事ぶりになっていませんか?

ざっくりまとめると、

誰かのいいなりになっていて、自分で主導権をもった仕事ができていない

ということになります。

営業という仕事は主導権をもって自分で動いていかないと成果が上げられません。

自身で主導権をもって営業活動をしていて、成果を上げるような営業さんの行動は次のような傾向です。

・言われたことに対応するのに加えて必要に応じて追加提案している
・利用者さんの話も大事なところは聞くが、そうでないところはメリハリを利かせてそこそこで切り上げる
・約束の日時を決めるときには2つくらい候補を挙げて「〇月〇日の■時ごろはいかがですか?」
・自分自身が動きやすいようにスケジュールを決めるので移動効率がとても良い
・必要に応じてアポを調整してより動きやすいスケジュールに組み替える

いかがでしょうか。このような動き方で営業活動ができていれば、おそらくしっかりと営業成果が上がっているはずです。

「え?そんな自分勝手な感じでいいんですか?」

誤解しないでいただきたいのは、主導権を取ることと、傲岸不遜であることとはまったく違うということです。

相手を尊重し、相手を大切にしつつも、主導権をもちつつスムーズにコトを進めていく。
相手にゆだねるばかりでなく、意思をもって導いてくれるので、とても頼もしく感じるということになります。

あの人、「いい人」で周りから気に入られるのになぜか営業成績上がらないよね・・・
という方がいらっしゃるとしたら、主導権が取れているかどうかをチェックしてみると良いかと思います。

ポイント2:自分の仕事を整理・整頓するクセをつけよう!

では「いい人」が主導権をもって仕事を進めるようになるにはどうすればよいでしょうか。

私は「いい人」にかなり共通することとして、

・ものごとの取捨選択ができない
・仕事の優先順位がつけられない

といった傾向があるように思います。

ものごとの取捨選択ができないので、すべて大切で、なにかを捨てる、なにかを切るということができません。
本来はなにかを選ぶということは、なにかを捨てないといけないはずなのですが、すべて大切なので全部に対応しようとします。
そうすると時間も仕事もオーバーフローしてしまって、結果としてミスや抜け漏れにつながってしまいます。

仕事の優先順位がつけられないので、目の前のこと、目につくことにかかりっきりになってしまいます。
本来であれば、重要なことを先にやる、重要なことをしっかり時間をかけてやるというようにするべきですが、目の前のことからひとつひとつ取り掛かるような仕事をしています。
結果的に本当にやらないといけないことは手つかずで、でも日々忙しくバタバタと走り回っているという状態になってしまいます。

あー、自分当てはまってるわ・・・

という方

え、あの人そのまんまやん・・・

という方

どのくらいいらっしゃるでしょうか。

そういう方によくお話するのは「自身の机の上や車の中をあらためてチェックしてみてください」とお願いしています。

例えば、机の上が書類やメモの付箋、はたまたコーヒーの空き缶やペットボトルでぐちゃぐちゃになっていませんか?
例えば、車の中に積みっぱなしのモノ、何年も前のカタログ、なんだかよくわからない得体のしれないモノがゴチャゴチャしていませんか?

机の上とか、車の中を整理・整頓するクセをつけることは、やがてはものごとの取捨選択や仕事の優先順位をつけることにつながります。

机の上の書類を1枚手に取って、要るもの/要らないものに分ける
要らないものはシュレッダーにかける

要るものと要らないものを見分けをつけて残すか捨てるか、ひとつひとつ「判断」することが重要です。
そうしてひとつひとつ「判断」して、要らないものを捨てるクセをつけていくと、自然と取捨選択や優先順位の思考のクセが身につきます。

このとき注意すべきなのは「後々使うかもしれないから残しておこう」というモノをつくらないことです。
もしかしたら「後々使うかもしれない」と思いだすと、ぜんぶがぜんぶそうなってしまうのでキリがありません。
そうなると何も捨てられないということになり、結局机の上や車の中はいままでと同じということになってしまいます。

いままで使うということがなかったからぐちゃぐちゃに散乱しているのであって、それは「いつか」の時がきても結局は「使わない」モノなのです。

「そんな整理・整頓したからって営業成果が上がるってホントかよ!?」

ハッキリ言いますが、本当です!

試しに営業成果が上がっている方を見てみると、机の上や車の中、カバンの中などキレイな状態を保っている方がほとんどだと思います。

だまされたと思ってぜひ整理・整頓のクセをつけてみてください。

必ず仕事がデキるようになります!

ポイント3:他社との違い、自身が選ばれるポイントをつくろう!

「いい人」はさしたる特徴がないというのも共通した傾向だと思います。
これといって引っかかるようなポイントがないので、なにかのときに思い出してもらいづらい・・・

なにかのときというのは、もちろん新規依頼の時のことなのですが。

一方で、競合他社がひしめき合うなかで選んでもらおうと思うと、何か選んでもらうポイントが必要になります。

それを一般的に「差別化」といいます。

一度、自身のエリアでよく当たる同業他社をリストアップしてみてください。
リストアップができたらそれぞれの特徴、強いところ、弱点を書き出してみましょう。

X社:営業が若くてフレッシュ、営業活動が盛ん、経験が少ないのでイレギュラー対応は評判がよくない
Y社:自社レンタルで納品のスピードが早い、営業1人でカバーするエリアが広く連絡が停滞しがちらしい
Z社:大手の看板があり信頼度が高い、定期的に担当の入れ替わりがあり当たり外れがある

と、例えばこんなイメージだったとします。

相手に勝つためには、相手の弱点に対して自身の強みをぶつけることが鉄則です。

では、少しここでX社、Y社、Z社に対して、あなた自身がどんな特徴(強み)をぶつけていくか考えてみてください。

さて、例えばあなたがそこそこ経験のあるベテラン営業スタッフだとしたら、

「地場に密着した営業で柔軟な動きができ、イレギュラー対応も難なくこなす」

という特徴を打ち出し、そうした仕事ぶりをグイグイ進めていくというのはいかがでしょうか。

「そんな自分の強みなんてわからない・・・」

という方もたくさんいらっしゃるかもしれません。

それは、わからないのではなく、考えたことがないだけです。

必死で考えたら、考えて考えて考え抜いたら、必ずいくつかの特徴(強み)が出てくるはずです。

これまでのお仕事のなかで、得意なことや、評価されたことが必ずあるはずです。
自分で考えてもわからなければ、周りの人に聞いてみてもよいと思います。

そうして出てきた特徴(強み)を自身が光るように、相手の弱点に対してぶつけていくと、立派な差別化ポイントにしていけるでしょう。

これまただまされたと思ってぜひやってみてください。

必ず営業活動に光明を見出すことができると思います。

今回のコラムでは「人がいい」営業が成果を残すためには!?というテーマでお送りしてまいりました。

ぜひ「いい人」を卒業していただいて、

主導権をもって仕事をし、

かつ相手に対する差別化を意識してください。

みなさまの営業成績がグンと右肩上がりになることを願っています。

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■ 執筆者紹介
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株式会社 船井総合研究所
リフォーム支援部
シニア経営コンサルタント
入江 貴司

【プロフィール】
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルと
シニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する
専門コンサルティングを進める。
商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制
づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。

⇒ 入江 貴司 への経営相談は、コチラまで
E-Mail:takashi_irie@funaisoken.co.jp

この記事を書いたコンサルタント
入江 貴司
入江 貴司
入江 貴司

1976年大阪府生まれ。
大阪大学経済学部卒業後、大手工作機械メーカーに入社。
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルとシニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する専門コンサルティングを進める。商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。

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