福祉用具レンタル業 営業に必要なのは「提案」すること

営業に必要なのは「提案」すること

そう聞くと、

いやいや、日々ウチの営業は「提案」してるけど・・・?

と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

一般的に福祉用具業界の営業の方がやっている(と思っている)提案と、本質的な「提案」とはどう違うのか?
そんなことを今回のコラムでは考えてみたいと思います。

ポイント1:営業と一口に言うけれど・・・

まずは一般論のお話になりますが、営業というものを類型に分けておきたいと思います。

①ルート営業

ルート営業とは、すでに会社が取引をしている既存顧客を中心に営業を行う活動を言う
福祉用具の場合は、既存の居宅/包括を対象に継続的な関係の下で巡回営業を行うような営業活動が当てはまる

②御用聞き営業

御用聞き営業とは、顧客から要望を聞き取り、その要望通りに納品するという営業手法を言う
福祉用具の場合は、ケアマネ・利用者からの要望(指示)に沿って商品を納品する営業活動が当てはまる

③開拓営業

開拓営業とは、新たな顧客を獲得するための営業活動のことを言う
福祉用具の場合は、新規居宅/包括や、既存事業所でも新規ケアマネへのアプローチ、それらを総合して新規エリアの開拓を行う営業活動が当てはまる

このように、営業と一口に言ってもいくつかのパターンがあるわけでして、福祉用具レンタルの営業においては、どのような営業の類型が多いのでしょうか。

一般的な福祉用具営業では、ルート営業または御用聞き営業であることが多いと思います。

ルート営業としては、居宅/包括に対する営業活動、いわゆるケアマネ営業はルート営業であることが多いと思います。

また御用聞き営業というのは、多くの営業スタッフさんは利用者/ケアマネから言われたことに対応するという仕事をしていることが多いと思います。

え、選定とか提案とかしてるんじゃ・・・?

というお声もあるかと思いますが、選定・提案と言えども、言われたことに対応していて決まった枠内で選んで推奨しているにすぎないことが多いです。

まずは前提として、一般的な福祉用具レンタル業界の営業がどういうものなのかを踏まえておくことが重要だと思います。

ポイント2:福祉用具営業における「提案」とは

営業が「提案」するということを考えたときに、顕在ニーズと潜在ニーズをいうことを理解しておく必要があります。

◆顕在ニーズ

目の前の困りごとなど利用者もはっきりと認識しているニーズ

◆潜在ニーズ

利用者も気づいていない隠れたニーズ

顕在ニーズと潜在ニーズはよく「氷山の一角」に例えられます。

顕在ニーズとして表面化しているものは、氷山という大きな氷の塊のうち、水面の上に見えているほんの一部にすぎません。
ということは、お客様が言っている困りごとや要望は、お客様自身も認識しているごくごく一部であるということになります。

よくある福祉用具営業が利用者/ケアマネから言われたことに対応して選定・提案しているとすると、お客様が抱えている困りごとや要望のほんの一部にしか対応できていないということになります。

一方で、水面より下には大きな大きな氷の塊が海中に沈んでいます。
表面に見えている氷の何倍もの大きさの氷が隠れているといっていいと思います。

お客様の潜在ニーズも同様で、お客様自身も気づいていない、認識していないような困りごとや要望が水面下に眠っていると考えられるのです。

では、お客様自身も気づいていない、水面下に眠っているお困りごとや要望を表面化させるにはどうすればよいのでしょうか。

そのために必要なのは【観察】と【言い当て】だと言っています。

①観察とは

利用者の居住環境や動作をよく視ることで、違和感を発見することをいいます。

例えば、利用者宅に入る玄関ポーチや玄関内の様子をよくよく観察しているか。
・玄関周りに以前と変わった様子はないか?
・玄関に靴は何足くらいあるか?
・同居しているご家族は何人?
・来訪されているご家族はいるか?
・下駄箱の上にはどんなものが飾ってあるか?
・下駄箱の上の方に絵や賞状、魚拓などからその方の趣味・嗜好が推測できます

そうしたことをよーく観察しておくこと、以前との違いや違和感を捉えておくことだと思います。

②言い当てとは

利用者が言っていないことを言い当てることで潜在的な課題やニーズを明らかにすることをいいます。

例えば、先ほどの観察によって違和感を捉えていたとします。
「あれ、〇〇さん以前は■■とおっしゃってましたが、先ほど見させていただくと△△だったのですが、お身体のお変わりありました?」

そうすると、その言い当てがズバリと決まった場合、次のような反応になります。
「そうなんよ。よぉわかったなアンタ。あれ、ワシ言ってたかな?」

そうした【言い当て】が3発くらい決まると、もう相手は完全に信用してくれるモードになります。

この人は自分のことを何でもわかってくれている

そんな気持ちになるのです。

【観察】によって相手を理解し、さらに【言い当て】によって相手の潜在的な困りごとや要望を掘り起こしていく。
これがしっかりとできるようになると、主導権をガッチリと握ることができるようになります。

ポイント3:未来志向で「提案」しよう!

主導権が握れるようになると、こちらの提案は面白いように受け入れてもらえるようになります。

「あんたが言うなら間違いないわ。言う通りにするから任せるわ。」

そんな状態です。

さて、営業の最大のウデの見せ所、いよいよ「提案」をする準備が整いました。

「提案」をするときにぜひ覚えておいていただきたいこと、それは、

「いま」の課題を解決するだけでなく、
「未来」を意識して解決策を提案する

「いま」の課題を解決するということは、結局は顕在ニーズに対応しているにすぎません。
それは最初に述べた御用聞き営業の域を脱しないと思います。

「未来」を意識して解決策を提案するとは、この先の未来を予測して危険や不便を先回りすることです。
あるいは、利用者・ご家族が心の奥底で願っている「こうなりたい」「こんな生活がしたい」「また以前のように戻りたい」という潜在的な願望を掘り起こすことです。

そうしたところまでリーチして、どうすればいいかを示してあげること。
それこそが、本当の意味で営業として「提案」するということになるのです。

最後に、この言葉もぜひ覚えておいてください。

営業とは決して商品を売っているのではない
売れる営業とは、問題解決を売っているのである

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■ 執筆者紹介
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株式会社 船井総合研究所
リフォーム支援部
シニア経営コンサルタント
入江 貴司

【プロフィール】
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルと
シニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する
専門コンサルティングを進める。
商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制
づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。

⇒ 入江 貴司 への経営相談は、コチラまで
E-Mail:takashi_irie@funaisoken.co.jp

この記事を書いたコンサルタント
入江 貴司
入江 貴司
入江 貴司

1976年大阪府生まれ。
大阪大学経済学部卒業後、大手工作機械メーカーに入社。
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルとシニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する専門コンサルティングを進める。商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。

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