福祉用具レンタル業 利用者数500~1000名の会社は業績をどう伸ばす!?

利用者数700名くらいまでは順調に伸びてきたのに、パタリと業績が伸びなくなった・・・

業界のなかでけっこうありがちな状態ではないかと思います。
実は利用者数500~1000名クラスの規模になると業績が停滞しがち、1000名突破を前に足踏みするケースは非常に多いです。

今回のコラムでは、このゾーンに焦点を絞っていかに業績を上げていくべきか、考えてみたいと思います。

ポイント1:なぜ利用者数500~1000名で業績の伸びが止まるのか!?

利用者数500~1000名クラスというと、会社の状態はおおよそこんな感じではないでしょうか。

・営業は社長を含めて3~4名
・事務員さんも含めて5~6名
・ようやく黒字にはなっているものの油断すると赤字に転落
・月間の新規獲得は15件前後
・月々の解約があり、利用者数は増えたり減ったり、1年前と比べるとほぼ変化なし
・みな日々の仕事で忙しく、人手が足りないという声が挙がる
・人を増やそうとすると利益が削られ綱渡りの状態へ
・人を採用しても教育する人がおらずちっともスタッフが育たない
・しばらくすると退職してしまって結局元の状態に戻ってしまう
・そんなこんなを繰り返し、ここ数年気づけば何も変わっていない

いかがでしょうか?

ウチはそんな状態にはなっていないなぁ・・・

という方もいれば、

全部当たってる・・・

これ、ほぼウチのことじゃないか!

という方もいらっしゃるかもしれません。

実は利用者数500~1000名の規模がいちばんキツイ頃だというお話もあります。

伸ばしたいけど、伸びない。
人を増やしたいけど、固定費がかさむ。

身動きがとれず、がんじがらめになってしまうのがこの時期であるともいえます。

本当に苦しい時期ですね。。。

なぜ利用者数500~1000名のゾーンで停滞してしまうかというと、

新規獲得力が決定的に足りない

これに尽きると思います。

当たり前のように聞こえるかもしれませんが、このゾーンは力技でも新規獲得を伸ばして一気に利用者数1000名のカベを突破していまわないといけません。
新規獲得力を磨き、一気に突破してしまわないといけないところ、多くの会社さんがはまってしまうワナのようなものがあります。

それってどんなことでしょうか?
気になりますよね~

続きは次の章で!

ポイント2:このゾーンで社長がやってはいけないNGなこととは?

ほんの2~3名のメンバーでスタートした会社も、利用者数500名を超えると何名かの社員を抱えるようになります。
そうすると次のような声がどこからか聞こえてくるようになります。

「会社を伸ばすには仕組みにしていかないといけない。」
「社長は現場を離れて経営の仕事をしなければならない。」

確かに間違いではないのですが、それが会社のステージと合っているかどうかは良く考えないといけません。
もしそんなことを社長にアドバイスするコンサルタントがいたとしたら、完全に生兵法と言わざるを得ないですね。

社長が現場を離れようとして、担当をガッツリもたなくなる
社長が「みんなの力で伸ばしていこう」と自身はケアマネ営業に向かわなくなる
来る案件だけに対応して社長自身の新規獲得は1~2件あるだけ

そんな状態になっていないでしょうか。
中小企業というのは良くも悪くも社長の言動をみんな見ています。
社長がやっていることが自分たちの行動の基準となり、社長の営業の量と質が会社の営業成果を決めると言っても過言ではありません。

もっと平たく言うと、

社長がやってないんならそんなにやらなくてもいいよね・・・

口には出さなくても、無意識にそう思っているかもしれません。

また、会社のなかに営業の「理論」がないのもこのゾーンの特徴といえるでしょう。
どう動くのが正解なのか、だれもわからず、それぞれが我流で手探りで動くという状態になっているかもしれません。

そうなると利用者の対応に明け暮れることになり、1日のほとんどをお客様のところで過ごすことになります。
もともとお客様対応の意識、ホスピタリティが高い人たちが入ってきていることもあり、ともすると利用者さんの話に延々と付き合った挙句、
新規依頼を取りに行くケアマネ営業にまったく時間が割けないということも起こり得ることもあると思います。

正しいやり方もわからず、また社長が動かないから営業スタッフもそれなりの動きしかしていない。
そうしたことによって「新規獲得力が圧倒的に足りない」という事態に陥ってしまうのです。

ポイント3:利用者1000名へ!いかにして突破するか?

ではいかにして利用者数1000名突破に向けて動いていくのか?

社長自身が正しい営業のやり方を知り
社長自身が圧倒的な新規獲得力でグイグイ引っ張っていく

世の中の社長さん、遠慮することはありません!

現場から離れていくとかは少し先になって考えればいいので、思いっきり営業成果を上げて、新規獲得数で突き抜けてください!

より具体的には、

①社長自身がケアマネ営業をガンガン進め、月間100面談以上のアプローチを行う
②新規獲得数で月間15件以上の営業成果を挙げる

それくらいの営業成果を挙げることができれば営業スタッフに対するリーダーシップ、指導も自信をもって行うことができるでしょう。
社員にとっても「社長がそれくらいやっているなら、自分たちもがんばらないと・・・!」という感じになっていくと思います。

そうしたことを進める中で、会社の中に営業の「理論」ができていき、どう動くのが正しいのかということが落とし込まれていくことでしょう。
新規獲得力を強化した状態であれば、新たな人材を採用したときにも育成が進めやすくなります。

確たる理論も自信もない、成果も実績もたいしたことない状態で、人材を採用してもフワっとした育成しかできないのと比べると雲泥の差になっていくと思います。

再度になりますが、利用者数500~1000名というのは実はもっとも苦しいステージなのだと思います。
苦しいながらも歯を食いしばって、営業力を磨き新規獲得力を高めていく。
社長自身がその先陣を切り、誰よりも成果を挙げることに一点集中で取り組んでいく。

そうしたゾーンにいらっしゃるみなさまが、少しでもヒントを得ていただき、晴れて利用者数1000名を突破されていくことを願っております。

業績が伸びるかどうかは社長にかかってますよ!

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■ 執筆者紹介
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株式会社 船井総合研究所
リフォーム支援部
シニア経営コンサルタント
入江 貴司

【プロフィール】
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルと
シニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する
専門コンサルティングを進める。
商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制
づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。

⇒ 入江 貴司 への経営相談は、コチラまで
E-Mail:takashi_irie@funaisoken.co.jp

この記事を書いたコンサルタント
入江 貴司
入江 貴司
入江 貴司

1976年大阪府生まれ。
大阪大学経済学部卒業後、大手工作機械メーカーに入社。
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルとシニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する専門コンサルティングを進める。商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。

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