- 2025.06.11
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営業手法
福祉用具レンタル業 住宅改修の成約率を上げるたった1つのコツ
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みなさんは住宅改修の提案は難なく成約させることができていますか?
あるいは、初回訪問したその場「それでお願い」と内示はもらえていますか?
訪問したその場で内示が得られていれば、こんなに楽なことはありません。
今回のコラムではいかにその場で決着させられるか、住宅改修の成約率を高める方法について考えていきたいと思います。
ポイント1:住宅改修の成約率を上げるたった1つのコツ
みなさんは住宅改修の提案は難なく成約させられていますか?
見積を持っていったら内容が微妙に変わって何度も見積を出し直しになってしまう…
そんなことってありませんか?
現場調査をして業者さんと打合せをして、それなりに時間をかけて、せっかく見積をもっていったら、
「やっぱりココに手すりがあると邪魔になるので、見積から抜いておいて。」
トホホ…ですよね。
そうこうしているうちに相見積を取るとか言い出したり、家族さんが「知り合いにも聞いてみようか。」と言い出したり…
なんだかんだで、やり取りをしているうちに案件がなくなってしまった…
なんてこと、ありませんか?
個々のケースでそれぞれに事情はあると思いますが、案件の進め方がまずいとこういうことになってしまいます。
では、成約率を高めるためのコツは何か?
その場で(概算)金額を提示すること
現場調査に行ったその場で、概算ででも金額を提示しておくとこんな感じのやり取りになります。
営業:ココとアソコと手すりを付けて…、だいたいの金額ですが〇〇円あればできますね。
お客様:あ~そうですか。じゃあその方向でお願いします。いつできますか?
そんなうまいこといくんかい!?
と思われるかもしれませんが、実際にその場で金額提示ができている会社さんならわかると思います。
そんな、うまいこと・・・
いくんです!
ではなぜ、その場で金額提示をすると成約率が高まるのか?
知りたいですよね!
続きは次の章で。
ポイント2:なぜ現場調査時に金額を伝えるのが有効なのか?
なぜ現場調査の際に、その場で金額を伝えるのが有効なのか?
それには海よりも深いワケがあるんです。
そのワケとは、おおきく2つのことがあります。
①専門家として「頼もしい」イメージが与えられる
まず一つ目は、専門家として「頼もしい」というイメージを与えることができ、
「この人の言うことなら間違いないから、お任せしよう。」
という心理が働くことです。
専門家とは、福祉用具専門相談員の専門家ではありません。
利用者さん・ご家族さんはみなさんのことをどのように見ているか?
安全な住まいづくりの専門家
が来てくれると思ってみていることでしょう。
その専門家が、ざざっと家を見て改修が必要なポイントをピックアップしてくれて、その上で「だいたいいくらでできる」「実質の負担金額はこのくらいあればできる」と言ってくれたらどれだけ心強いことでしょう。
工事なので一般的な決まった金額などないのはお客様もわかっていると思います。
それでも、だいたいの金額がパパっと出てくるなんて、この人けっこうスゴイ経験あるんじゃないの!?
概算でも、その場で金額を伝えるのにはそのような効果があるのです。
②おおよその予算がインプットされる「アンカリング効果」
現場調査をして、その場で金額を伝えたとしたら頭の中にその金額が予算枠としてインプットされることでしょう。
そうしたことを「アンカリング効果」といいます。
実際には概算で金額を伝えたとして、より正確な金額は見積書として提示することになると思います。
よほど下手をこかない限り、概算で伝えた金額を上回ることはなく、ほぼその予算内で収まることになると思います。
そうすると「じゃあそれでお願いします。」ということに、ごく自然な流れとしてなることでしょう。
もしそのような「アンカリング効果」がなくて、まったく予算も何もない状態で見せられたとしたらどうでしょうか?
高いと感じるか、安いと感じるかは人それぞれ、もし「高い」と感じてしまったら、
ちょっと他の業者にも聞いてみようか…?
となってしまうかもしれませんよね。
ちなみに「アンカリング効果」とはアンカー(船のいかり)から来ています。
船がいかりを下ろすように、そのラインに金額イメージを固定させるという意味合いで「アンカリング効果」と言うとか。
その場で金額を伝える効果の2つ目は「アンカリング効果」によるものです。
いかがでしょうか。
もう、現場調査に行ったらその場でおおよその金額を伝えるほかないですね!
ポイント3:成約率を上げ、単価を上げるコツ ~応用編~
今回のコラムでは住宅改修の成約率を上げるコツとして、
その場で(概算)金額を提示すること
ということをお伝えしてきました。
さらに応用編として、成約率を上げるだけでなく、単価まで上げてしまうコツをお伝えしてしまいましょう。
それは「松竹梅提案」です。
みなさんは複数のパターンでの提案ってしていますでしょうか。
「松竹梅提案」というのは3パターンの金額提示をすることで、成約率も高くなり、また(上手にやれば)単価も上げられるという営業上のテクニックです。
例えば、1パターンの見積の場合
プランA:100,000円
→高いかどうか判断がつきかねますね。場合によっては他の会社にも聞いてみようとなりかねません。
次に、2パターンの見積の場合
プランA:100,000円
プランB:80,000円
→プランAが高く見えてしまい、「安いのでいいわ。」となったらプランBが選ばれてしまいます。
それでは、3パターンの見積の場合はどうでしょうか。
プランA:100,000円
プランB:80,000円
プランC:170,000円
→プランCがあることによって、プランAが高く見えなくなり、プランAが選ばれやすくなる。
もうお分かりだと思いますが、「松竹梅提案」とは3つの提案を並べることで真ん中のプラン「竹」を選んでもらうための価格提示の作戦です。
梅プラン:金額はもっとも低いが内容はちょっと物足りない
竹プラン:内容は過不足なくバッチリで金額も頃合い
松プラン:内容がかなりオーバースペックなら、金額もけっこう立派な水準
といった提案の組み立て方をします。
金額は梅と竹の間の価格差を1.3倍以内くらいに納めると竹プランがそこまで高く見えず、
竹と松の間の価格差を1.7倍くらいにすると松が高くて、相対的に竹プランが割安に見えるということも覚えておくと良いと思います。
いかがでしょうか。
成約率を高めるためには、現場調査のその場で金額を提示すること。
単価を上げるためには、「松竹梅提案」を駆使して狙った金額に落としどころをもっていくこと。
これらを知っておくと、お客様に自信をもって提案ができ、また気持ちよく買っていただくことができることでしょう。
ぜひ明日から、いや今日からの営業活動に活かしていただければうれしいです!
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株式会社 船井総合研究所
リフォーム支援部
シニア経営コンサルタント
入江 貴司
【プロフィール】
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルと
シニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する
専門コンサルティングを進める。
商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制
づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。
⇒ 入江 貴司 への経営相談は、コチラまで
E-Mail:takashi_irie@funaisoken.co.jp