福祉用具レンタル業 住宅改修の相見積で勝ち抜くポイント
相見積になるとなかなかライバルに勝てなくって、いつも失注してしまうんです・・・
そんな風に悩んでいる方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。
保険者によっては厳格に見積合わせを求める地域もあるようで、毎回相見積になってしまうことも少なくありません。
そんな相見積で勝ち抜くためのちょっとしたコツを知っているとしたら・・・?
今回は「住宅改修の相見積で勝ち抜くポイント」について考えてみたいと思います。
ポイント1:見積を出すのは先がいいのか後がいのか?
相見積となった場合に常に悩むのが、
見積を出すのは先に出す方がいい?それとも後出しの方がいい?
ということかもしれません。
先に出すと「見積が早かった」と評価される一方で、
後から出した方が相手の出方を見て金額も調整することができる。
どちらが勝ち目があるのか、なかなか悩むところですね。
私が思うに、もっと高額な見積で意思決定において金額のウェイトが高いようなモノであれば、
相手の出方を見た上で下をくぐった金額を提示する方がいいと思います。
ただ、住宅改修は保険の範囲内で最大20万円、足が出たとしても数十万円の見積金額です。
まして、介護保険で1割~3割の負担金額になるのであれば、意思決定において金額のウェイトはそんなに高くないように思います。
ならば多少の金額の多寡にこだわるよりも、
現場調査~見積提示のスピードやフットワークで勝負する方が勝ち目はあるのではないかと思います。
もっとも一部の利用者さんによっては金額を重視するウェイトがとても高い方もいらっしゃるので、
そうした方には相手の出方を見てより安い金額提示ができる方が有利なのかもしれません。
結論、完全な正解はないですが、金額よりもスピードやフットワークをウリにして「先出し」の方が有利なケースが多い!
と私は思います。
ポイント2:〇〇を味方に付けられると勝率はグンと上がる
さて問題です。
〇〇を味方に付けられると勝率はグンと上がる
この「〇〇」とは誰のことでしょうか?
もうみなさんおわかりですね。
〇〇とは、ケアマネと考えてよいと思います。
相見積にもいろいろなケースがあると思います。
例えば、本当にイーブンで見積によってどこに発注するかが決まるケース。
例えば、ある程度自社が有利に進んでいて、いちおう形だけ相見積を取るケース。
例えば、他社が提案しているところに「当て馬」のような形で相見積を依頼されるケース。
一つ目や二つ目の場合は見積にかける本気度もグッと上がって見積提示したいところですが、
三つ目の「当て馬」のケースでは、そうそう力も入らず、言い方は悪いですがテキトーに流してお付き合いで対応するくらいでもいいかもしれません。
そうした状況の見極めも、ケアマネを味方につけることができていれば、
「ほぼオタクにお願いするけど、いちおう他社さんから見積だけ取るわね。」
と教えてもらえたりすると思います。
ふだんからケアマネを味方につけられるような動きをすること。
言い換えると、ケアマネにとって「やってほしいこと」をやれる動きをしておくと味方になってもらえることと思います。
相見積の勝負は、その見積の場面だけで決まるのではなく、
ふだんのケアマネとの付き合い方やどんな存在であるかによって決まるものと心がけたいですね。
ポイント3:「いくらで買うか?」の重要度を下げる
相見積というと、見積金額で決まるものと思いがちです。
ここで商品・サービスの魅力という視点で考えてみましょう。
商品の魅力=価値/価格(価格ぶんの価値)
と言われます。
価格に対して、相対的に価値が大きいと商品の魅力は高くなります。
一方で、価格に対して、相対的に価値が小さいと商品の魅力は低くなります。
価値を上げるということは商品の魅力を上げることであり、
また価格の重要度を下げることでもあります。
では価値を上げるというのはどういうことか。
住宅改修の提案というケースでは、利用者の生活を改善するような提案ができているということだと思います。
ただ単に「ここに手すりを付けて欲しい」という要望に対して、手すりの取り付けだけを提案するケースと、
要望の手すりは取り付けるのですが、利用者の体格に合わせた手すりの高さ、生活動線を考えた取付位置の微調整、同居する家族のことも配慮した美観や取付位置の調整などがされているとどうでしょうか。
さらには、要望された手すりだけではなく、他の危険個所やちょっとした不安が解消できるような提案を追加でしているとしたら、、、
価格に対して、相対的な価値はグッと高まってることでしょう。
また「いくらで買うか?」に対して「誰から買うか?」ということも見逃せない要素です。
みなさんも車を買うとき、家電製品を買うとき、担当してくれる営業スタッフによって「いい買い物をしたな~」という経験はきっとあるはずです。
もしかすると、
「値段を考えると決して最安ではないけど、あの人が担当なら安心できるから買うことを決めた。」
ということもあるかもしれません。
みなさんが担当であるということが「いくらで買うか?」という価格の重要度を相対的に下げ、結果的に相見積に勝つことにつなげることができるのです。
相見積で勝つためのひとつのポイントは選定基準である価格の重要度を下げること。
そのためにきちんとした提案をして「何を買うか?」の重要度を上げる、
また、みなさん自身をしっかり認めてもらうことで「誰から買うか?」の重要度を上げることだと思います。
今回のコラムでは相見積で勝ち抜くポイントというテーマでお伝えしてまいりました。
相見積という営業の真価が問われる場面を楽しみましょう!
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■ 執筆者紹介
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株式会社 船井総合研究所
リフォーム支援部
シニア経営コンサルタント
入江 貴司
【プロフィール】
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルと
シニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する
専門コンサルティングを進める。
商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制
づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。
⇒ 入江 貴司 への経営相談は、コチラまで
E-Mail:takashi_irie@funaisoken.co.jp