身体状況・症例を絞り込み、より専門的な福祉用具×住宅改修の提案を!

これまで一貫してお伝えしてきた「住宅改修×福祉用具 セット提案モデル」
ですが、先行して突っ走っている事業所様はさらに進化した内容へとレベル
アップを図っていっています。
その進化というのが、「身体状況・症例別セットプラン提案」というもの
です。
例えば、「脳梗塞から復帰後マヒが残る」や、「大腿骨骨折で歩行困難」と
いった身体状況の利用者像を想定し、その方にピッタリと合った福祉用具×
住宅改修のセット提案を進めていくというものです。

今回のコラムでは、そうした身体状況・症例別セット提案の狙いや具体的
手法、メリットなどについてお伝えしていきたいと思います。

◆ポイント1:身体状況・症例を絞り込むことで、より専門的な提案へ!
今回モデル企業様で新たな取り組みにチャレンジを進めました。
「脳梗塞後の在宅生活を考える」というのが今回のテーマとなっています。
これは統計データ上、「介護になった要因」の上位を脳血管疾患(全体の
約20%)が占めることからきています。

脳梗塞後の程度は様々であり、
・軽度⇒マヒ・杖歩行レベル
・中度⇒不全マヒ・歩行器レベル
・重度⇒片マヒ・車いすレベル
と想定する利用者像を具体的に設定し、異なる設定でセットプラン提案を
するようにしています。

このように、身体状況・症例という切り口で利用者像を具体的に設定する
ことで、ケアマネージャーからより具体的な相談案件を獲得することを
狙いとしています。

身体状況・症例別セット提案モデルで地域一番事業所を目指せ!

◆ポイント2:「不」の解消をリアルに見せるBefore/After提案
ニーズが発生するのは、「不」の解消を提案するときだと言われます。
「不」とは、不満・不便・不都合といった困りごとに起因するものであり、
そうした「不」を解消するのが、ニーズを喚起するのにもっとも近道だと
言われます。

身体状況・症例を絞り込んだ体験型勉強会を企画・開催しているのですが、
その際のポイントは下記のようになります。

体験型勉強会において、玄関・寝室・トイレ・お風呂とそれぞれの利用者
像の設定ごとに生活シーンを体験するようにしています。
「不」の存在と、「不」の解消を具体的にイメージさせるために、Beforeと
Afterを見せるような体験コーナーを創り出しています。

Beforeの体験では、「不」(=ネック)になる生活環境を体験します。
マヒの程度などの身体状況によりネックが異なるので、Beforeで体験する
「不」の内容もそれぞれ異なります。
Afterでは、「不」の程度によって改善する住環境や使用する福祉用具を体験
します。
当然、身体状況により何が使いやすいのかが異なりますので、提案内容は
画一的なものではなく、それぞれの身体状況・症例に応じたリアルな改善
内容を身をもって体験することができます。

身体状況・症例別セット提案モデルで地域一番事業所を目指せ!

◆ポイント3:ハイレベルな提案を繰り返し独自固有の長所を伸ばす!
身体状況・症例別に絞り込んで提案するとなると、自社のレベルアップも
必要不可欠なものになってきます。

ケアマネジャーから求められる要素が変化し、より専門的な提案が求められる
ようになっている昨今、自社のレベルアップも必須の経営課題であると思い
ます。

このビジネスモデルを進める体験型勉強会においては、専門性向上・レベル
アップのために次のような取り組みを実施しています。

体験後のグループワークでは、想定する利用者像ごとに必要な住環境整備を
グループ全体で考えるようにしています。体験後なのでイメージしやすく
取り組みやすいとともに、体験⇔グループワークのつながりが強い内容と
なっています。

参加されたケアマネジャーにとっては、より具体的に利用者像が想定でき、
相談につながる可能性が高くなります。
想定する身体状況によって必要なアイテムが多様となるので、自社サイドでも
それだけの品揃えを提案することとなります。
スタッフにとっても、より専門的な説明やアドバイスが必要となり、難易度は
グッと上がることになっています。

こうしたことを積み重ねることによって、自社スタッフのレベルも上がること
になるのは当然、事業所全体としての提案レベルも上げていくことができる
でしょう。

ひいては、地域における利用者への商品・サービスの提供レベルも上がること
となり、「より住みやすく使いやすい住環境の提案」につながっていくことに
なると思います。

そんな身体状況・症例別セットプラン提案にご興味の方、ぜひ先進モデル企業
の取り組みをお聞きいただきたいと思います。

身体状況・症例別セット提案モデルで地域一番事業所を目指せ!

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■ 執筆者紹介
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株式会社 船井総合研究所
リフォーム支援部
チーフ経営コンサルタント
入江 貴司

【プロフィール】
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルと
シニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する
専門コンサルティングを進める。
商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制
づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。

⇒ 入江 貴司 への経営相談は、コチラまで
E-Mail:takashi_irie@funaisoken.co.jp

この記事を書いたコンサルタント
入江 貴司
入江 貴司
入江 貴司

1976年大阪府生まれ。
大阪大学経済学部卒業後、大手工作機械メーカーに入社。
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルとシニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する専門コンサルティングを進める。商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。

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