なぜあの会社は後発参入でも急成長、短期黒字化できたのか!?

福祉用具レンタル業は利用者獲得を積み重ねていくことで、レンタル収益
を少しずつ積み増していくストックビジネスです。
業界では一般的に、事業所開設から損益分岐点を突破するまでに、早くて
3年から5年くらいの期間を要すると考えられています。

ところが、業界への後発参入でありながらたった1年で黒字化を達成し、
わずか6年で利用者数1200名を超えるという「非常識な」企業も世の中に
存在しています。

今回の記事では、「住宅改修×福祉用具 セット提案モデル」の最先端
かつ成功企業と、後発でありながら急激に利用者数を伸ばす急成長企業
の2社にスポットを当て、その成功の秘訣をひも解いてみたいと思います。

◆ポイント1:最先端企業×急成長企業 両社に共通する成功の秘訣!
まずは今回取り上げる成功企業2社の実績数値をご紹介します。

①株式会社はんど
20万人商圏で利用者数1300名!「住宅改修×福祉用具 セット提案モデル」
の超・先行企業
・営業5人で月平均50件超の新規利用者獲得!
・商圏シェアは26%→28%!まぎれもない地域一番企業へ!
・本店利益率15%超!適切な投資が成長性と収益性を高める!

②株式会社ゴトウライフクリエイション
たった6年で利用者1200名!いま注目の急成長企業!
・激戦の京都エリアで後発参入6年で利用者1200名!
・初年度から黒字化、投資回収は参入3年後!
・営業メンバーは全員40歳未満、業界未経験者のみ!驚きの採用・育成法!

この2社に共通する成功の秘訣はズバリ次の2点です。
成功の秘訣その1:自社のコンセプトを明確にし、ターゲットを絞る!
成功の秘訣その2:早期に投資回収をする独特の損益構造!

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◆ポイント2:自社のコンセプトを明確にし、ターゲットを絞る!
ご紹介した2社に共通することは、まず自社のコンセプトを明確にしている
ことです。
<急成長企業>ゴトウライフクリエイションは「健康」「スポーツ」を、
<最先端企業>はんどは「住宅改修×福祉用具」をコンセプトにしています。
いずれも一般的な福祉用具レンタル会社には無い、非常に特徴的な
コンセプトだと言えます。

コンセプトが明確であるからこそ、提案する商品、提案する手法、採用する
人材などあらゆるものに一貫性が生まれ、ケアマネジャーや利用者様から
支持されるようになっていくのです。

その上でターゲットを絞るということも重要なポイントです。
とくにゴトウライフクリエイションでは明確に地域包括支援センターを
ターゲットに絞り込み、そこへの攻略法を徹底的に磨き込むことで
利用者数を増やしていったといいます。

この記事をお読みの経営者様のなかにも、包括の攻略がなかなか進まないと
お困りの方もいらっしゃると思いますが、そこをいかに攻略していったのか?
ぜひ見逃せないポイントではないでしょうか。

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◆ポイント3:早期に投資回収をする独特の損益構造!
ターゲットを包括(=軽度者)におき、住宅改修を武器にすることで
特徴的な損益構造となっていることも両社に共通するポイントです。

一般的な会社とセット提案モデルの売上構成を比較してみると、セット提案
モデルでは住宅改修の売上構成比が全体の3割程度もあります。
ふつうの会社の住宅改修の売上構成比は1割にも満たない水準であることを
考えると、異常に高い数値であることがおわかりいただけると思います。

レンタルというストック収益に加え、住宅改修というスポット収益が上乗せ
される構造となっています。
こうした損益構造は、全国でセット提案モデルに取り組む企業様にも同様に
表れている特徴です。

利用者獲得スピードが2倍~3倍に上がることも大きいのですが、住宅改修が
伸びることも早期に黒字化できる要因の一つだと思います。

急成長しているゴトウライフクリエイションは初年度で単月黒字化、3年で
投資回収ができたとおっしゃっていますが、住宅改修の収益への貢献が
非常に大きかったといいます。

住宅改修を福祉用具に組み合わせるというのは、収支上も
大きなアドバンテージとなることが事例として証明されているのです。

成功の秘訣その1:コンセプトを明確にしターゲットを絞り、
成功の秘訣その2:損益構造を変えて早期黒字化する、
両社に共通するポイントがご理解いただけたと思います。

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■ 執筆者紹介
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株式会社 船井総合研究所
リフォーム支援部
チーフ経営コンサルタント
入江 貴司

【プロフィール】
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルと
シニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する
専門コンサルティングを進める。
商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制
づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。

⇒ 入江 貴司 への経営相談は、コチラまで
E-Mail:takashi_irie@funaisoken.co.jp

この記事を書いたコンサルタント
入江 貴司
入江 貴司
入江 貴司

1976年大阪府生まれ。
大阪大学経済学部卒業後、大手工作機械メーカーに入社。
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルとシニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する専門コンサルティングを進める。商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。

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