福祉用具レンタル業 地域包括のケアマネ目線で見た売れる営業とは!?

オレってイケてる営業のはずなのに、なんだか伸びないな…

もしそんな風に思っている営業の方がいたとしたら、考え方を540°入れ替えた方がいいでしょう。

売れる営業か、売れない営業か、お客様目線で「あの人に頼みたい!」と思われないと売れることはありません。

3月23日・29日とセミナーを開催したのですが、某地域包括支援センターのセンター長をゲストに迎え、ケアマネ目線で見た「売れる営業」についてお話ししていただきました。
今回のコラムではその内容をかいつまんでダイジェストでお伝えしてまいりたいと思います。

ポイント1:ケアマネにウケる作戦はズバリ〇〇!

地域包括支援センターのセンター長からの目線で特に「これは本当に良い!」と評価が高かった作戦が2つありました。

作戦1つ目:間取り図の作成

利用者様のご自宅の間取り図を、その場で作成し写しをお渡しするというものです。

間取り図を作成する際のポイントとしては、

◆3枚複写で作成して1枚は利用者・ご家族へ、1枚はケアマネへ、もう1枚は自社の控えとする
◆手描きの間取り図はこのまま住宅改修の申請に使用する(ExcelやCADで清書はしない)
◆住宅改修だけでなく、レンタル・販売のみのケースでも間取り図を作成する

といったところです。

間取り図のイメージとして私が描いた図面のサンプルを下記に掲載しておきます。

間取り図の作成がなぜケアマネにウケるかわかりますか?

ケアマネは利用者の「フェースシート」というものを作成するのですが、その一部に自宅の見取り図を作成しなければならない部分があるそうです。
図面を描くのに慣れていないケアマネにとって、この部分がやっかいでできれば描きたくない、でも描かないといけない。
そんな時に、福祉用具レンタル会社の営業から「これどうぞ」と間取り図をサラッと渡されたらどうでしょうか?

ケアマネが苦手なことをやってあげる。
これはウケないわけがありませんよね。

作戦2つ目:健康体操

地域包括支援センターで開催する地域イベントに「健康体操」などの講師派遣をするというものです。

地域包括支援センターのお仕事の一つに介護予防を目的とした「いきいきサロン」や「介護予防教室」の開催というものがあります。
以前はこうした地域イベントの開催に予算がついていて、講師を雇ってきて開催していたものが、最近は予算がカットされていっているそうです。
そんな事情を抱えている地域包括支援センターさんに対して「無料で講師派遣します!」と言ってくれる福祉用具レンタル会社があったらどうでしょうか?

センター長曰く「これは本当に助かる。ぜひやってほしい!」そうです。

相手が困っていること、欲していることをやってあげる。
これまたウケること間違いない作戦だと思います。

ポイント2:心に刺さったエピソード「記憶のプレゼント」

対談で地域包括支援センターのセンター長が熱く語っていた、あるエピソードがあります。

そのセンター長は社会福祉士であり地域の虐待案件の対応をしているとか。
現在も50件くらいの虐待案件を抱えていて、1件1件の方々に思いをもって対応しているとおっしゃっていました。

ある福祉用具レンタル会社の営業さんと仕事をしたことがあり、利用者さんを対応してもらいました。
その方は少し経つと福祉用具は必要なくなり、引上げとなり、その福祉用具レンタル会社の利用は止まってしまったそうです。

それから半年くらい経ったころ、その営業さんと別の利用者の担当者会議で顔を合わせたとき、

「以前に対応させてもらった〇〇さん、その後どうされてますか?ご家族との関係は大丈夫そうですか?」

と、気にかけてくれたそうです。

センター長はその一言にいたく感動して、それ以後は新規利用者の案件が発生したらその営業さん一択になったそうです。
そのエピソードをセンター長は「記憶のプレゼント」と名付けておっしゃっていました。

何か特別なモノを贈るとか、そんなことはしなくてもいい。
相手が思いをもって対応している利用者さんのことを覚えていて、気にかけてくれる、その気持ちが最高のプレゼントだというのです。

福祉用具レンタル会社はケアマネと、利用者を介してつながっています。
ケアマネと会うときには、そのケアマネとのこれまでのつながりをちょっと思い出して(調べて)、以前の利用者のことを少しだけ「その後どうですか?」と聞いてみるといいよとお話しされていました。

結局は人と人、気持ちと気持ちの関わりです。
そんなちょっとした気づかいが「この人に任せたい!」と思うのかもしれませんね。

ポイント3:自分自身はイケてる営業か!?

みなさんは自分自身がイケてる営業だと思いますか?
実際に新規依頼は獲得できていますか?

営業として、ビジネスマンとして、不可欠な要素が「自分を客観視できること」だと私は思っています。

売れる営業ほど自分自身を客観的に見ることができています。

・相手から見た目線で清潔感があるか?
・相手と話していて説明は十分か?逆に話が長いと思われていないか?
・相手が忙しいタイミングで仕事の邪魔をしていないか?
・連絡を取る頻度やタイミングは適切か?
・相手が欲しい情報を提供できているか?

そうしたことを常にアンテナを張って細かくチェックしながら接することができるのが売れる営業だと思います。

一方で売れない営業ほど、自分よがりで、自分自身を客観的に見ることができていません。

・なんだか清潔感がなく嫌悪感をもたれている
・相手の忙しいタイミングなど構わず押し掛ける
・求められていないのにベラベラと延々話し続ける
・相手が聞きたいことを話せていない
・ズレているのが理解できていない、自身でイケてると思っている

もし、一生懸命やっている(つもり)のに新規依頼につながっていないという場合、後者の状態になっている可能性を考えてみることだと思います。
相手が欲することを、欲するタイミングでアプローチしていかないと売れる営業にはなっていきません。
そのためにも自分自身を客観的に見つめなおしていただくことをお勧めいたします。

今回のコラムでは「福祉用具レンタル業 地域包括のケアマネ目線で見た売れる営業とは!?」というテーマでお届けしてまいりました。

▶ケアマネにウケるサービスを磨くこと
▶利用者(過去も含めて)の気づかいでパートナー関係を強化すること
▶自身を客観視して相手の欲する対応をしていくこと

ぜひみなさまの参考になさってください。

売れる営業になっていきましょう!

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■ 執筆者紹介
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株式会社 船井総合研究所
リフォーム支援部
チーフ経営コンサルタント
入江 貴司

【プロフィール】
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルと
シニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する
専門コンサルティングを進める。
商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制
づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。

⇒ 入江 貴司 への経営相談は、コチラまで
E-Mail:takashi_irie@funaisoken.co.jp

この記事を書いたコンサルタント
入江 貴司
入江 貴司
入江 貴司

1976年大阪府生まれ。
大阪大学経済学部卒業後、大手工作機械メーカーに入社。
シニア向けビジネスの立ち上げを専門に手がけるなかで、福祉用具レンタルとシニアリフォームを掛け合わせた「セット提案モデル」を開発し業界に対する専門コンサルティングを進める。商圏内一番事業所に向けた戦略づくり、マーケティング・営業支援、組織体制づくりなど業界企業のビジネスモデル化を強力に推進する。

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